
今日は七夕です。
藍濃道具屋の2019年夏季節限定インクの一つ、「牽牛」は、朝顔の花をイメージした紫色。通常、季節限定インクのパッケージはホワイト。ただし、今回の「牽牛」のパッケージはグレー。
そこには、七夕と深い関係があった。
七夕は、もともと中国の伝説。天空で一番偉い神様、天帝の娘、織姫が機織りに一生懸命で男性と出会う機会がないことを憂い、父である天帝は娘のために、彼女にお似合いの青年を探す。お眼鏡にかなったのが牽牛(けんぎゅう)=彦星でした。
彼もまた真面目で働き者という評判の青年。天帝は、牽牛に娘を引き合わせ他ところ二人は恋に落ち、結婚しましたが、愛に溺れて毎日遊んで暮らしていました。
その結果、娘織姫は機織りをさぼり、牽牛も牛や農作物の世話をしなくなってしまいました。
変わり果てた暮らしぶりの二人に天帝が激怒し二人を広い天の川の東西の両岸に引き離してしまいました。
毎日泣き暮らす二人を見て、天帝は1年に1度,7月7日の七夕の日に
織姫と牽牛が会うことを許しました。
1年に1度だけ、会うことを許された二人。織姫が1年後の再会を願う、別れ際の夜明けに朝顔が人知れず涙を流すと言われています。
そんな朝顔の姿を思い浮かべる、夜明け前の夜空色。
今回の「牽牛」のグレーのパッケージにはそんな背景への思いが込められています。