
今年の「PEN CATALOGUE」で、一番目を引いたのはモンテグラッパの限定品「侍」。
モンテグラッパは、以前高級筆記具のモンブランや高級宝飾ブランドのカルティエなどを運営する「リシュモン」という資本グループに属していました。その時代のモンテグラッパは高級ブランドとしての販売戦略をとり、筆記具専門店より高級宝飾・時計店への販路に力を入れている時期もありましたが、現在は「アキュラ」グループに属している。価格帯も以前と比べると庶民にも優しいところに落ち着いた感のある定番品が増えた。
それでも、やはり限定品などの特別生産品は立派なイタリア高級ブランドなのだと改めて思わされる。
今回写真に収まってる「侍」スターリング・シルバーのモデルは世界限定177本。定価は170万円+税。(消費税だけで13万6千円!)
ちなみに、この「侍」は、他に18Kゴールドのモデルもある。こちらは世界限定7本のみ。価格は1850万円+税。(こちらは消費税148万円。消費税だけで軽自動車が買える^^;)
もちろん、ご購入希望の方がいらっしゃれば、メーカーに在庫ある限り販売させていただきます。
このコレクションはモンテグラッパの新しい「Warrious ~ 戦士~」シリーズの第一弾。
今まで、海外のメーカーが色々な日本の歴史や文化のアイコンを万年筆のモチーフにしてきたがどうもディティール(細部)へのこだわりが残念なものが多かった。
しかし、この「侍」は、外国人には神秘のベールに包まれた「武士道」への敬意を感じられる。
本体自体は、ずっしりと重みがあり、まるで伝統工芸の域に達する仕上がりには日本人としても違和感がない。
様々な”本物”の資料を入手し、それを元にアーティストが再現したことがうかがえる。
早速、手に取ってみる。侍の上半身がキャップになっていてる。
胴体の先にあるペン先を紙に当てて筆記するように持ってみると、万年筆自体の重さが程よい。これはBBで、ヌラヌラと侍に導かれるように、書いて見たい思いが頭をもたげてくる。
そして、腕が昔の超合金ロボットのように可動なのだ。付属品として”刀”も鞘に入ったものが出し入れできるようになっている。なんとも少年心をくすぐられる。
今、世界の富裕層の中では「書く」=「知的」なイメージを抱かせる万年筆の人気は高まっている。
日本人のように「書く」=うまく「書く」ことができないと恥ずかしいといった思いはない。
自分らしさ(個性)を大事にする。手書きの自体、直筆の署名(サイン)とは、まさに自分を証明する証なのだ。
そうなると、何で「書く」かが大切な時代に。勇気。名誉。忠誠心。モンテグラッパの「侍」には色々な思いを重ねる価値がある。そして、こんな万年筆を購入したものなら、すぐに友達に知らせたくなる。
「面白いもん手に入れたから・・見にくる?」
世界には、そんな富裕層が沢山いる。